前回は「山形のだし」を作ってみたが、
今回は「千葉のなめろう」である。
なんだか最近、郷土料理に縁があるな。

千葉県の郷土料理。
ところで、「なめろう」をご存知だろうか。
房総半島を中心に伝わる郷土料理で、“漁師飯”のひとつである。
ご飯のお供として、酒の肴として。
今や千葉県だけでなく、様々な地域で知れ渡っている料理だ。
家庭で、居酒屋で、食べたことがある人間も多いだろう。
小人はなめろうが好きだ。
新鮮な魚をたたいて味噌と絡めたものが、うまくないわけがない。
家庭料理としても愛されるようになってからは、
生姜やねぎ等の薬味を加えたり、酢や七味をかけたり等、
家庭によって様々にアレンジがされてきた。
なめろうは簡単に作れる。
家で生魚を扱うのは抵抗がある人間もいるだろうが、
なめろうは簡単に作れる。
意中のあの子を家に呼び、宅飲みを計画しているそこの君。
酒のつまみに、なめろうを作ってみてはどうだろう。
え?アヒージョやカプレーゼの方が洒落ている?
いやいや、違う。そうではないのだよ。
「小洒落たつまみを用意しておけば好感度が上がる」
と思ったら、大間違いだ。
宅飲みに求めるもの。そう、それは
<酒がすすむつまみ>だ。
つまり君は<アヒージョとカプレーゼ>ではなく、
<なめろうと塩の利いた枝豆>を用意しておくべきなのだ。
君の好感度は、きっと鰻登りだろう。
さて、なめろうの作り方である。
・鯵(あじ) 2尾
・味噌 大1~2
・生姜(みじん切り) 小2
・大葉 3枚
・ねぎ 好きなだけ
魚は鯵が一般的だが、青魚ならなんでもよいだろう。
捌くのが面倒ならば、柵の刺身を買ってくれば簡単だ。
鯵を細かく刻み、調味料と薬味を馴染ませ、粘り気が出るまでたたけば完成。
さらにニンニクを加えれば、より酒がすすむことだろう。
自分好みにアレンジしてくれたまえ。
二等兵、なめろう丼を作る。
先日、二等兵が「なめろう丼」を作ってくれた。
小人からの好感度を上げるためではない。
ただ自分が食べたかったからだ。
とてもうまかった。
ぜひまた作って欲しいものである。
余ったら「さんが焼き」に。
ちなみに、「なめろう」を焼いたものが「さんが焼き」だ。
なめろうは日持ちがしないため、
もしたくさん作って余ったら、フライパンでこんがり焼くといい。
香ばしさが加わり、また違った味わいを楽しめるだろう。
